撹拌翼
撹拌操作は一般に簡単に考えられがちですが、実際は様々な操作条件や目的を持った操作のひとつです。 その選定を間違えれば、全く撹拌が出来ないこともあります。また、撹拌が出来ても非常に効率の悪い場合もあります。
そのためには、まず最適な撹拌翼形状の選定を重視します。
撹拌翼には様々な形状があり、その性能も様々です。
撹拌翼には二つの作用、吐出作用(Q)と剪断作用(H)とがあり、その性能はQとHとの配分により決まると言ってもよいでしょう。 また、要求される撹拌操作においても撹拌目的によって、QとHのどちらが必要なのかが異なってきます。 したがって、最適な撹拌翼の選定とは、撹拌目的により要求される能力(QまたはH)を一定動力内で最大限発揮できる撹拌翼を選ぶことなのです。 さらに実績や実験結果を基に目的に対して適正なスケールアップを行うことが重要なポイントとなります。 テクミックスでは、常にこの様な観点で撹拌機の選定を行ないます。
一般に用いられる撹拌翼の種類と主な適用範囲
翼形状概略図
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翼名称
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エッジドタービン翼
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マリンプロペラ翼
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主に用いられる
翼径/槽径比 |
0.25~0.35
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0.20~0.30
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主に用いられる
回転数(rpm) |
500~3000
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200~400
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主に用いられる
粘度範囲(mPa-s) |
低~高 Max.50000
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低~中 Max.3000
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主たる使用目的 |
液液系
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強分散 乳化
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均一化 混合 伝熱
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固液系
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破砕 分散 溶解
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均一化 沈降防止
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気液系
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翼形状概略図
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翼名称
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タービン翼
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パドル翼
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主に用いられる
翼径/槽径比 |
0.25~0.50
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低粘度 0.35~0.50 高粘度 0.65~0.90 |
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主に用いられる
回転数(rpm) |
50~3000
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20~100
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主に用いられる
粘度範囲(mPa-s) |
低~高 Max.30000
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低~高 Max.50000
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主たる使用目的
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液液系
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均一化 分散 反応
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均一化 混合 分離防止
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固液系
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分散 溶解
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均一化 沈降防止
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気液系
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分散 反応
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均一化 反応
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翼形状概略図
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翼名称
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アンカー翼
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主に用いられる
翼径/槽径比 |
0.70~0.95
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主に用いられる
回転数(rpm) |
10~50
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主に用いられる
粘度範囲(mPa-s) |
低~高(主に高) Max.20万~30万 |
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主たる使用目的
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液液系
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均一化 混合 伝熱
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固液系
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晶析 均一化 沈降防止
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気液系
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